こしょこしょ噺

好きなもののこと。育児のこと。あとはつぶやき。一姫二太郎を育てながらふらふら働いてます。

不思議な「洋食屋さん」

先日久々にオニュさんから食べ物ネタの泡が送られてきて、私含めオニュペン一同が沸き立ちTLはお祭り騒ぎでした。オムライスといいつつそもそもお写真はアイスコーヒーだったり、オニュさんどんだけ卵料理好きやねんとか、「平常運転」なオニュさんへのツッコミを心の中でそっと入れつつ、そんな平常運転ぽい泡を投げてもいいかな…という気持ちにオニュさんがなったのかもという事を素直に嬉しく思っています。

料理上手なシャヲルさん達の美味しそうな手作りオムライスの写真がTLを彩る中、料理スキルほぼ0の私はお盆前最後の出社日のランチにお店のオムライスを食べに行くことにしました。今回は、そんなお一人様ランチで過ごした美味しくて少し非日常な時間について記録します。

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8月某日、日傘を忘れてしまい焼けつくような陽射しから逃げるように小走りで駆けていく私の前に、突如としてその洋食屋は現れた。古びた暖簾以外に看板などは一切なく、洋食屋というより古民家のようなひっそりとした佇まい。もしや休業日か…少し緊張しながら引き戸を開けると、一階は既に満席状態。「階段昇ってお2階へどうぞ。あ、履物はそこで脱いでくださいね。」右へ視線を向けると、なるほどそこには階段が。店員さんに促されるまま靴を脱ぎ、少し急な階段を一段一段慎重に昇っていく。田舎のおばあちゃんちに遊びに来たような気分だ。階段を昇りきると和室が2つあり、空いている方の和室の畳にそっと腰を下ろした。注文を取りに来てくれた店員さんに、「オムライスください」と告げ、待っている間に改めてまわりを見回す。よく使いこまれて手入れされている、古き良き和室だ。テーブルに置いてあるメニューは手書き。オムライスの他にも「カレー」とか、「ミックスフライ」とか、「カニヤキメシ」などのメニュー名が連なっている。カレーとミックスフライは分かるがカニヤキメシとは一体なんだろう。焼き飯?カニチャーハンのことであろうか。等等考えているうちにオムライスが運ばれてきた。

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わぁ美味しそうだ。いただきます。

……おぉお本当に美味しい。流行りのふわとろではなくしっかり焼かれた硬めの卵生地にチキンライスがしっかり巻かれている。好きですこの焼き加減!ソースはトマトベースの酸味がありながらちょっと和も感じるようなお味。最近沢山の量を食べられなくなってしまった私でもおいしく完食できる可愛めサイズも含めて完璧であった。オムライスを頬張る私の背後からは、隣室のサラリーマン達の会話がよく聞こえてくる(何しろ襖が半分開け放しになっているのだ)。「ぼくオムライス大好きなんですよ。これ正解!」「●●くん部長になったもんね。ご馳走さまでーす!」お客さんの会話まで何だか可愛らしいな。

昼休憩の時間はあっという間だ。名残り惜しい気持ちで階段をおりると、一階席では揚げ物を黙々と食べる少女と(これがミックスフライだろうか)、その姿を微笑んで見守りながら瓶ビールを呑む母親らしき女性もいた。あぁ、夏休み。

こうして相変わらず容赦ない陽射しの中私はお店を後にし、再び小走りでオフィスへと戻ったのであった。

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以前のブログにも書いたことがありますが、私にとって推しは旅の入り口です。近い遠いに関わらず、新しい非日常空間へ私を連れ出してくれるもの。今回は「オムライス」のキーワード検索でたまたまヒットしただけのお店だったはずが、仕事の合間に思いがけずほっこりと美味しい時間が流れる空間に足を運ぶことができました✿これも推しが引き寄せてくれたと思っていいかしら笑?ありがたや、ありがたや。