娘の塾の体験クラスに行った。お勉強、というよりも、工作や実験、ゲームといった様々なアクティビティを通して算数や数学の面白さを体感することを目的にした学びの場だ。仕事があるので最初の30分間だけ見学した。彼女が参加するのは実験編だ。ただの工作とは異なり、仮説→検証→振り返りのステップを踏む実験はある程度の思考力が求められるため、中学年以上を対象としているのだそう。なるほど。
ふむふむと見入っていると、サポートスタッフの青年に話しかけられた。講師陣に共通の知り合いがいるのでその人たちの話題などについてぽつぽつと話した。彼自身も無類の数学好きで、「僕もこういうところで学びたかったです」と。そういえば、私が子どもの教育環境を選ぶ時も同じような願望が根っこにあると思った。ただ、私と違いこの人は無事に好きの芽を見つけて育てているようだ。だから尋ねた。「当時、楽しく学べる場の選択肢がなかった中で、どんなきっかけで算数や数学が好きになったのですか?」と。先方は答えた。「算数が得意という自覚はもともとありました。だけどそれが好きとか、そういう感覚は全くなかったんです。それが中学生の時、席が隣だった友人に『君、数学得意でしょ?じゃあこの数列はどう?』と言われてフィボナッチ数列のことを教えてもらって。それがきっかけで数学にのめりこみました。」と。ドラマのようなエピソードに私は感心して、思わず「そのご友人は本当にGood jobでしたね」と言葉を返した。
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「なんとなく得意」「理由はないけど続けている」はあっても、それが好きに結びつくとは限らない。好きに没頭する力は幸せに生きる力の源泉だ。たくさんある「なんとなく」からその人なりの好きを見つけるきっかけは、自分一人でつくることもできるだろうが、誰と関わるかの影響も大きいと思う。娘には今のところ特定の好きはなく、学校では楽しいことはもちろんある一方、お友達関係で悩むことも多いようだ。いつか、彼女の心に明るい灯をともす出会いがありますように。