こしょこしょ噺

好きなもののこと。育児のこと。あとはつぶやき。一姫二太郎を育てながらふらふら働いてます。

閻魔帳

控えめに言って、残念な仕事納めだった。その日の夜は布団の中で「ぼよよん行進曲」を聴いてわんわん泣く程度には(枕カバーがじっとりするレベルで泣いた。子どもかよ。)テンションが地に落ちた。派遣社員に転向してからはなるべくストレスフリーな仕事を選ぶようにしてきたし、幸い人間関係にも恵まれて穏やかに仕事をしてきたけど、今回の派遣先は良くもわるくも刺激的だ。
一つ一つの出来事は何気ない、小さなことのはずなのに。なぜ私はこんなに最悪な気持ちになったんだろう。はっきりしないもやもやする。だから書ける範囲でここに書くことにした。年の瀬、心の掃除。
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仕事納めのその日。私は自宅でリモートワークをしていた。ありがたいことに入社してから2ヶ月ちょいの間で一番仕事が落ち着いている日だった。それまでずっと、仕事中お手洗いに行くことすらままならないレベルで多忙だったから、積み残しのタスクがほぼなくなっていることに新鮮さを覚えつつ、あとは年明け以降の仕事の仕込みや業務マニュアル整備など、あとで時間ができたらやろうと思っていたことを一つひとつ片付けていった。そうして穏やかに定時退勤するはず・・・だった。
職場の指揮命令者は年始は1週間まるまるお休みとのことだった。指揮命令者不在中でも業務がスタックしないよう、朝イチで各種の確認事項や、不在中の各種エスカレーション先などチャットにまとめて彼に投げていた。昼過ぎ、反応はない。多忙な指揮命令者なのでよくあることだ。他の業務を処理しながら待つ。時短勤務の私にとっての定時(16時)になった。まだ反応はない。まぁ最悪休み明け確認でもよいか・・・と思い、「●●と▲▲ですが1/5までに連携いただければ順次対応しますね!」的なリマインドを入れた。すると「確認しますので少々お待ちください」との返事が。時刻は16時15分。はて、「少々待つ」とはどういうことだろうか?私はこのまま退勤していいのか?それとも、「確認するから退勤ちょっと待って」なのか?すぐに質問すればよかったのかもしれないが、多忙を極める指揮命令者にとっては細かすぎる確認かもしれないと、とりあえずそのまま残務処理をしたり、既に冬休みに入っていた長女の相手をしたりしながら待った。時刻は間もなく17時。まだ反応はない。下の子の保育園お迎えの時刻が迫る。さすがにこのまま待つのはまずいと思い、「もろもろ確認中かと思いますがお迎えがあるため退勤します!よいお年を」と一報入れたところすぐに、「今夜中に確認してチャット残しておきますね。良いお年をお迎えください」と返信が。そっか。「少々」は「今夜まで」だし、「退勤してよし」だったんだ。さっきの「確認しますので少々お待ちください」に加えて「もう定時ですし退勤してOKですよ!後でチャット入れときます」の一言があれば分かりやすかったのに。察してさっさと退勤しなかった自分がばかみたいだな。
責任ある立場にいる人だから、仕事納めにならないレベルで重たい仕事を沢山抱えていることは理解するし、末端のタスク確認が後手にまわるのも悪意なくやっていることなのだろう。独身でまだ20代の若きリーダーだから、家や子どものことを数分単位で処理しているワーママにとっての夕方50分間が持つ重さは理解しようとしても難しいのだろう。でも悲しかった。たとえ数十分でも、本来待たなくてもいいはずの待機時間が相手に発生していたことに無頓着な様子が。悪意なく相手を軽んじているようなその姿勢が。「あぁ、そういうことか」と私はぼんやり思っていた。
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私の部署にはチームが二つある。私が入社した当初の自チーム体制は、指揮命令者+契約社員のオペレーションリーダー+派遣の私の3名体制だった。だが入社3日目、突然オペレーションリーダーが2日続けて欠勤した。彼女の欠勤中に、彼女がもう一方のチームに異動することが告げられた。幸い彼女は現在も元気に隣のチームで働いている。後日彼女とランチした時に言われたことは、「あいつ(指揮命令者)には気をつけて。オペレーターの仕事も立場も全く理解していない。本当に雑な奴だから。私はもうやってけないって思った。あなたも納得できないことがあったらすぐエスカレーションして」「私なんか、あいつに『僕の期待するレベルにあなたは達してないです』って言われたからね」と。役職的には上&本人なりにオペレーションリーダーに対して改善を求めたい理由があったのかもしれないとはいえ、自分より二回りも年上の相手にそういう台詞を言う人なのかと、ただひたすら驚愕した。
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直近で「前例」を作ってしまった以上、指揮命令者が私に対して表立ってパワハラ的な対応をすることは今のところない。でも人はそうすぐには変わらない。恐らく、そろそろ彼は私に慣れてきているのだろう。
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私が悲しく残念な気持ちになる理由は別のところにもある。最悪な仕事納めの前日、私は指揮命令者のお誘いでランチをしていた。「僕からのクリスマスプレゼント」とのことで連れて行ってもらったお店は雰囲気も味もよかったし、ここ数ヶ月間の仕事の話やお互いのキャリアの話をそれなりに楽しくしていた。するとおもむろに「実は僕そろそろ転職しようと思ってて。」と言い始めた指揮命令者。まじかよ。一つの組織に長く留まるタイプではなさそうだとは思っていたけど、派遣より早く指揮命令者が離脱するとは。「へぇ~がんばってください」と気の抜けた応答を私がしていると、続けて「よかったら●●さんも一緒に卒業しませんか?次が決まったら僕、●●さんをそこに紹介したいんですよね。」とのこと。
・・・チャラいなぁと思った。言動がとにかく軽い。こちらの契約も意向も何もまったく聞かずにそういうことを言ってくる軽さがすごい。『そういうことはせめてスカウトメールでもつくってから言え』という台詞をぐっとこらえ、「wwwおもしろいことを言いますねwww」とだけ私は答えた。
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ビジネスマンとしての瞬発力、思考力、突破力、組織のキーマンに好かれるコミュニケーション力など、いくつかの面において優れている人物だと思う。頑張れば組織の良いポジションまで昇れるだろうし、仮に今回転職活動をすればきっとそれなりの企業からオファーが出るだろう。そんな良い素質の持ち主だからこそ、どうしようもないくらいの軽薄さと無頓着さがそこに見え隠れするのが残念で仕方ない。今後経験を積む中で少しずつ自覚して改善していくのかもしれないけど。そうなったらもっともっと人望を集めてうまくやれるタイプなのに。

場合によっては無頓着なまま人をうまく使い続けて、一生一部の人間を雑に扱って生きていくパターンもありそうだから、そういう未来を想像するとこれまた残念でならない。
私も人事の端くれとして、そういう「優秀な」人間はこれまでも沢山見てきたけど、そういうタイプとバディを組んで仕事をするのは今回が初めてだから、ひたすら驚き落胆しもやもやとしているのかもしれない。つくづくこれまで仕事上の人間関係には恵まれ過ぎるくらい恵まれてきたのだと思う。
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ここまで書いてみても、「ぼよよん行進曲」を聴いて号泣するほどのことだったかは自分でもまだ分からない。ここ2ヶ月間自分なりに気持ちを張りつめながら新しい環境でやってきた疲れが溜まっていただけかも。でも、やっぱり総論として悲しかった。こうして記録してみて少しだけすっきりした。来年も刺激的な一年になりそうだ。自分を軽んじる人間とは引き続き距離をたもって接したい。そして、私自身は極力誰のことも軽んじることなく生きられますように。

※追記※「件の指揮命令者は何故このような軽薄な言動をとるのか?」とchatGPTに尋ねたところ返ってきた答えが正論過ぎて笑ったしちょっと元気出た。毅然とした態度は崩さず、今回は大目に見るとするか。f:id:skytwo:20251229141436j:image