こしょこしょ噺

好きなもののこと。育児のこと。あとはつぶやき。一姫二太郎を育てながらふらふら働いてます。

映画「四月物語」を観た(「あのころ」の瑞々しさを追体験できるかもしれない映画)

現在Youtube限定公開中のこちらの映画、中学生の時にテレビで放映されているのを観て以来四半世紀ぶり(!)に鑑賞しましたが、よい作品でした。


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一人上京し大学生活をスタートさせる卯月(松たか子)の日常を切り取ったような映画。春のふわりとした明るい光、きみどり色の新緑、心躍るような雨、壊れた赤い傘…それらが放つ繊細な色を、これ以上ないくらい上手にくるんだような映像が印象的です。大きな事件や大恋愛が繰り広げられるわけでもありませんが、若いひとの新しい暮らしにそっと寄り添ってあたたかく見守るような目線を感じました。

冗談みたいな量で舞う桜吹雪や、謎の時代劇映画など、要所要所でちょっとシュールなアイテムが登場するのもよいアクセント!映画最後に卯月の日常に起こったささやかかつドラマチックな展開には思わずきゅんとして、彼女のこれからの幸せを願わずにはいられませんでした。青春が持つ甘酸っぱさを、マイルドに追体験させてもらった気分♪

私にとって四月とは、春の訪れを嬉しく思うと同時に、どこかそわそわとして憂鬱になりやすい時期だったりするのですが、そんな不安定な心の雲を一時でも晴れやかにしてくれるような、そんな作品です。大人になった今、改めて観ることができてよかった。