こしょこしょ噺

好きなもののこと。育児のこと。あとはつぶやき。一姫二太郎を育てながらふらふら働いてます。

オニュ 2ndソロ・フルアルバム『PERCENT』各曲ひと言レビュー

オニュさん2ndフルアルバム『PERCENT』、全11曲に対する感想についてひと言ずつ書きます。オニュさんにとって久しぶりのフルアルバムというだけあって、伝わってくるエネルギー量が桁違いで、それを自分なりに受けとめて言葉にするのは難しかったです。感想を言葉にすることで消化したつもりにはなりたくない、でもやっぱり書いてみたくなる。それぐらい、今のオニュさんから湧きあがる生々しくて力強くてきらきらとしたものが存分に表現された、魅力的なアルバムだと思います。
筆者には音楽面の知識は一切ありません。あくまで素人が音を聴いて、歌詞を読んで、オニュさん自身が本作品について語る言葉(以下のコンテンツを参照しました)に立ち戻りながら感じたことや連想したことを綴ります。意欲的に活動し続けてくれているオニュさんたちへの感謝の気持ちと、ここから始まるソロコンワールドツアー大盛況への祈りを込めて!

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↑参考動画①メディア向けのショーケース

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↑参考動画②オニュとマエストロ

01. Silky    

オニュさんが自分のベッドのふわふわの触感から思いついたというこの曲。朝の明るい陽射しを連想させるような、ゆったりとした柔らかい音となめらかなオニュさんの声が、アルバム一曲目にぴったりだと思う。PERCENTアルバム収録曲の中で、個人的にシチュエーションに対する共感度が高いのがSilkyです。理由は、私も自分のベッドの寝心地が大好きだから。この曲を聴くと、今よりもずっとずっと忙しかったいつかの独身時代、休日の朝には布団にくるまって、昼近くまでごろごろとしていたことを懐かしく思い出します。

02. Caffeine    

歌い始めのオニュさんの歌声にびっくりした曲。一瞬誰の声か分からないくらい、今までのオニュさんにはない新しいジャンル?歌い方?に挑戦したアグレッシブな曲だと感じました。きっと今のオニュさんには「オニュらしい、らしくない」みたいな観点は不要なのだろう。オニュさんの声の無限の可能性を感じる一曲です。そして歌詞を読んでこれまたびっくり。解釈によっては、「번져」の彼が大好きな誰かへの依存度を更に高めているかのような内容にも受け取れるし、一切の邪念を捨てて読めば、コーヒーの最初のひと口ってたまらないし日々ついつい飲んじゃうよねぇと素直に頷くこともできる(私はコーヒー中毒である)。私も含めて多くの찡구がこの曲にドキドキすることを予想した上で、「朝起きてコーヒーを飲んだり、(中略)僕の日常を描いた曲です⌒▽⌒*1」とにこやかに言ったのだとしたら、相変わらずの策士ですねっ!

03. Marshmallow  

アルバムプレビューで聴いた時はノーマークだったにも関わらず、通しで聴いたら大好きになった一曲。誰かに対するうっとりとした甘い気持ちを歌った歌詞という点では번져と似ていますが、Marshmallowは音と声に一抹の切なさが含まれているように聴こえて、それが自分にとってはすごく良いアクセントになって素直に耳に入ってくるところが特に好きです。
PERCENTの収録曲を順番に聴いていくと、直前のCaffeineにて濃いめのコーヒーを飲んでくらくらとした後、お口直しにとびきり甘いマシュマロを味わうことができます。中毒×中毒の曲順も最高です。

04. Animals    

衝撃のタイトル曲。私がこの曲について今一番思うことは先日書いたブログの通りなので、そちらを再掲します。

オニュさんがオニュさんたる所以は、ANIMALSというタイトル曲のメッセージを、「内なる獣を呼び覚ませ」的なよくある内容にとどめていないところだと思う。

表現したいメッセージの一つとして「普段は『仮面』をかぶりがちだったとしても、時には少し本能に集中することで、色々な物事を健全に楽しめるようになるのではないか」という主旨のことをオニュさんは言っていた。けどそれに続けて、「人間は動物みたいに(好きな時に好きなように楽しむように)なれないとしても、自分が置かれた環境で一番幸せに楽しめる要素があるなら、そこで楽しめればいいのでは」とも付け加えていて。オニュさんにとっての「本能に集中する」とは、獣になれない人間が、人間として置かれたそれぞれの場所で、今よりも一歩幸せに向けて踏み出すことをさしているのかなと解釈した。(僕もみんなも)幸せでいよう、というぶれないオニュさんのメッセージにつながっている気がした。

Animalsのステージパフォーマンスはオニュさんの憑依力を特に堪能できる一曲だと思うので、この先の各ステージでの表現の広がりを観察するのも非常に楽しみです。youtu.be
↑ラジオ番組でAnimalsを歌うオニュさんも好き。Animalsのようにメッセージ強めな世界観の曲であっても、ラジオ番組のようなラフな雰囲気の中だとさらりと楽しげに歌ってくれるところが好き。装飾がない分、めちゃくちゃ歌が上手いのがよく分かるところも良いと思う

05. Confidence  

Confidenceという、今のオニュさんを支えるキーワードそのものが表現された一曲だと思いました。オニュさんのConfidence(自信)であり、ファンへのConfidence(信頼)であり。
オニュさんがあまりにも軽やかにさらっと歌っているので見過ごしそうになるけど、すごく不規則で難しいリズムを歌い上げているような?さすがタイトル曲候補。PERCENTアルバムの裏番長の役割を果たしている気がします。

06. 오래 OKㅋ    

本アルバムにおいてオニュさんにはスイーツブームが来ているのか?Caffeine、Marshmallowと並んで甘めの世界観が歌われた一曲です。柔らかくて甘いマシュマロとオレオケーキにタイトル曲&タイトル曲候補がサンドイッチされている曲順、やっぱり絶妙だと思う。
アルバムプレビューにおけるオレオケーキのビジュアルがどことなく無造作で(スマホがケーキに直置きされちゃってるし)、硬質な雰囲気なのがずっと気になっていたのですが、「진한 세상에」の暗喩なのかな。あるいはこの次にくるFar Awayの世界観の暗示か。

 

07. Far Away    

シチュエーションへの個人的共感度No. 1がSilkyだとすれば、歌詞への個人的共感度No. 1はFar Awayです。私自身はいつも何かから逃げ続ける生き方をしている人間なので、爽やかな音に乗せてストレートに「遠くへ逃げたい」と歌うこの曲の歌詞がそのまま刺さってきて、好きです。真夏のまぶしい陽射しの中、地面に落ちる自分の影をじっと見つめているような、そんな光景が目に浮かぶ曲だと思いました。ちなみにFar Awayはオニュさん作詞ではありません。さらに余談を続けると、私がオニュソロ曲の中で特に歌詞に入れ込んでる曲(夜明けの世界とかExpectations とか)はどれも彼以外の方が作詞されたものです。たぶん、オニュさんが紡ぐ歌詞の世界観や思考回路は私とは一致しないところが多い。一致しないけど非常に興味深い。だから、オニュというアーティストを飽きずに好きでいるんだと思います。

08. MAD  

一見恋愛要素強めの歌詞ですが、今改めて歌詞を読み返すと、以下のくだりがワールドツアーの予告そのものに思えて胸が熱くなる一曲です。

All around the world, I'd show you
Ain't a single place I won't go to
Long as I can still be close to you

”世界中で君に見せたい
君の近くにいられるならば
行かない場所なんてないんだ” ※筆者意訳※

MAD公開当初のロゴとAnimalsのロゴがどことなく似ているのは、北米ツアーとワールドツアー、それぞれの要となる曲だからでしょうか?これからのツアーでも、「Cause I go M-A-D without you!」の大合唱が各国の会場に楽しく響きますように。

09. PERCENT(%)    

「分数」とか「小数点」とか「目盛り」というワードに交じって、この曲の歌詞に「I ain't enough for you 」という言葉が何度も登場するのはなぜでしょうか?直訳すれば「僕は君にとって十分じゃない」です。でも、タイトル曲候補としてオニュさんが推していたほどの自信作の歌詞としてはそのニュアンスは似つかわしくない気がする。「(1から100まであなたの望み通りで)完璧な僕なんてありはしないよ」という冷静な諸注意、あるいは「まだ全然足りてないでしょ?」という挑発、そういうニュアンスで意訳したくなる世界観の曲だと思いました。何かのラジオ番組においてオニュさんはこの曲のことを「Beautyと同じ部類の曲」と言ったそうですが、それってO-NEW-NOTEにおけるBeautyのパフォーマンスのごとく、再びステージで椅子をずりずり引きずったりするということでしょうか?いずれにせよ良い意味で心臓に悪そうなパフォーマンスが期待できる、楽しみな一曲です。

10. 에필로그(Epilogue)

Epilogueのような王道のバラード曲(?)をオニュさんの新曲として聴くのが久しぶりな気がします。「VOICE」アルバム収録曲や、「Circle」アルバムの中ではAlwaysに近い雰囲気。かつてのオニュさんは、そういう穏やかなバラードを歌う人というイメージが強かったのではないでしょうか。1年間の休養期間を経てグリフィンへ移籍した後、これまでファンが見たこともなかったような、陽気でアグレッシブでファンと呼応し合えるような曲を次々と世に送り出しているオニュさん。ここ1,2年の間だけでも、本当に色々な変化がありましたね。オニュとマエストロで、オニュさんはEpilogueのことを「この曲自体が僕なのかもしれない、と思うこともある」と紹介していました。自らの過去を「모두 지나 보면 /멋진 추억이 될*2」と肯定し、それから未来に向けて一日一日を真摯に生きると決意を新たにする…そんな、オニュさんかもしれない(あるいは聴き手である私かもしれない)「僕」の姿に優しく励まされるような気持ちになる素敵な曲です。Epilogueが今回のアルバムの収録曲に選ばれて良かった。

11. Happy Birthday

直前のEpilogue(終章)、からの嬉しいアンコールのような多幸感にあふれる一曲。テーブルには美味しいコーヒーに甘いオレオケーキ、ふわふわマシュマロが並び、動物たちもお祝いにかけつける楽しい宴の様子が目に浮かぶようです。毎年12月14日にはオニュさんも찡구も一緒にこの曲を大合唱したいと、素直にそう思います。

おわりに

我が家に届いた「PERCENT ver.」のアルバム写真を添えて、今回の文章を締めくくりたいと思います。%型のチャームをスライドさせると、中から素敵なオニュさんが出てくる仕組み。可愛い。f:id:skytwo:20250728112939j:image
オニュとマエストロのエンディングで、「自分でやり遂げる過程も大事だけど、導いてくれる存在がいてもいい。僕にとってはファンの皆さんがそういう存在なんだと思う」と言って少し照れくさそうに笑っていたオニュさん。このようなアーティストとファンの良き関係が、ワールドツアーを通して各国の찡구との間で深まっていきますように。

*1:メディア向けショーケースでのオニュさんコメントより

*2:Eplilogueの歌詞より抜粋