こしょこしょ噺

好きなもののこと。育児のこと。あとはつぶやき。一姫二太郎を育てながらふらふら働いてます。

リーマンと個人事業主と

連投でございます。

先述のガーゼ、タオルをもらいに義実家に立寄り義母とお話ししていて思ったこと。

 

義母は職人で、友禅の絵付けを生業にしている。いわゆる個人事業主という働き方。商用のお着物を受注し制作する傍ら、芸術作品としてのお着物も創っているという。デッサン案の考案から生地の買い付け、絵付け、お着物への仕立て等々、当たり前だが全て自分の裁量と責任において行っている。

商品としてのお着物は、着付けをした時の柄がいかに美しく出るかを見られるけど、芸術作品の場合、ばっと広げた時の絵画的な美しさも感じららなければならない。美しければ成功、そうでなければ失敗。そうして自ら「成功」と思えるものを生涯かけて突き詰めていく生き方なのだ。

義母は、「会社に毎日出勤してお勤めするなんてほんと偉い、わたしには無理ー」というけれど、個人事業主としての働き方の方が余程責任も大きいしパワーの要る生き方だよなぁと。会社員をやっていると何だかんだで仕事なるものは会社という組織がきっかけをお膳立てするし様々な福利厚生や制度という形で守ってくれるけど、個人事業主にはそれがない。全てを自分の裁量と責任において動かすものだから。

義母に話を戻すと、今手がけている作品のストーリーや絵付け技法との繋がりを考えていると、それが気になって眠れなくなることもざらにあるみたい。産みの苦しみと日々向き合いながらも、それでも生涯かけてよいものを生むぞという確固とした気概が今日も義母からは感じられて…どっぷりリーマン暮らしを送っている自分には、それが新鮮で眩しい。